2024/11/01

2024年8月以降の車検における変更点のまとめ

今般、車検時の審査方法や実施期間の変更が施行されることとなりました。
今回は主だった3点をまとめさせていただきました。

① 2024年8月から、車検におけるヘッドライトの審査方法が変更され、
ロービーム測定が義務化されました。
(以前は経過措置としてロービーム測定が困難な一部の自動車に対して、ハイビームによる測定ができました。)
以下の3つの基準が満たされているかどうかが審査されます。
光軸: 正しい方向に光が照射されているか。
光量: 前方をどれだけ明るく照らせるか。
色味: 青みや黄色みが強すぎないか。
この変更は、夜間走行時の安全性を高めるために行われました。

・対象となる自動車
1998年9月1日以降に製作された自動車
(二輪自動車、側車付二輪自動車、最高速度35km/h未満の大型特殊自動車、
最高速度20km/h未満の自動車及び被牽引自動車を除く)

・一部の地域では、最大で2年間の延期が認められていますが、
最終的には全国でロービーム測定が義務化されます。

移行済み           :北海道・東北・北陸信越・中国地方
2026年7月末まで最大2年延期:関東・中部・近畿・四国・九州・沖縄

参考:https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/content/000330517.pdf
   https://www.naspa.or.jp/assets/files/file/20240514-033109.pdf

② OBD検査(On-Board Diagnostics検査)は、自動車の電子制御装置の故障を確認するための新しい車検項目です。
2024年10月(輸入車は2025年10月)から開始され、
対象車両(2021年10月(輸入車は2022年10月以降のフルモデルチェンジ車)は
車検証に「OBD検査対象」と記載されています。
この検査は特に自動ブレーキなどの先進安全技術が正しく作動するために重要です。
※車検証に「OBD検査対象」と記載されていても、型式指定の日から2年かつ初回登録から10ヶ月が経過するまでの間は、OBD検査の対象となりません。
参考:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_OBD_user.html

③ 2025年4月から車検を受けられる期間が延長され、車検満了日の2ヶ月前から受けられるようになります。
(現在は車検満了日の1か月前から)これにより年度末に集中している車検混雑の緩和と、自動車整備士の働き方も改善されることが期待されています。
例えば、車検満了日が6月1日の場合、4月1日から車検を受けることができるようになります。
参考:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001749658.pdf